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~ 笑顔 ~

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むかしあるところに身寄りのない兄弟がおりました。
しっかり者の兄と少し間抜けな弟、2人はとっても仲良しで兄は弟の為に仕事を探しますが、

しっかり者と言っても所詮は子ども、
雇ってくれるところなどなく、街で物乞いや盗みなどをしていた為、

この2人はある時孤児院に入ることとなりました。

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ただこの孤児院では院長や職員による子供達への虐待が日常的に行われており、

この兄弟も毎日のように虐待を受けておりました。
虐待を受け、泣いたり叫いたりするとさらにひどくなる為、

兄弟はどんどん感情を失い笑うことも一切なくなりました。
そして顔も身体も傷を負い醜くなり、それにより一層酷くなる虐待、地獄のような日々が続くのでした。

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特に弟は院長や職員の標的になり、執拗に虐められました。

ある日、あまりにもひどい虐待に耐えきれず、夜中孤児院から逃げ出す2人。
兄弟は一晩中必死に森の中を走りました。
無我夢中で逃げ続け何時間走った頃でしょうか、美味しそうな匂いがするのに兄弟は気付きました。
お腹を空かせた兄弟は匂いにつられ、辿り着いた先はあるレストラン。

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昔から盗みは得意な2人はレストランの中に忍び込むことなんてお手のもの。
兄弟は鼻を頼りに暗い店内を進み、着いた先は食糧庫、施設の中でも食べ物を満足に与えられず、
夜通し走った為お腹はもうペコペコです。夢中で兄弟は食べ物を漁るのでした。
すると盗み食いをする兄弟の背後に物音に気付いた店主が現れました。

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店主はあまりにもボロボロの2人を見て、これまでの経緯を説明するよう言いました。
そして事情を聞いた店主は2人にこう持ちかけました。
「君ら兄弟は私が調達屋として雇うことにしよう。
困らないだけのお金は出すし、食事だって好きなだけ食べてもらって構わない。どうだろうか?」
兄弟は喜んでこの提案を受けることにしました。

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「これからは前を向いて生きなさい。

傷は消えないだろうがこれを被れば普通に生活できるだろう。
一度きりの人生だ、笑って楽しもうじゃないか。」

そう言うと店主は兄弟にピエロのお面を手渡しました。
人生初めてのプレゼントに兄弟は大喜び、仕事の時は勿論ですが、
お風呂の時も寝る時も、食事の時以外に外すことはありませんでした。
それから兄弟は調達屋として店主、そしてレストランの為に真面目に働くのでした。

 

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10数年後。

さぁ本日の晩餐会。
今宵の料理で使う食材は調達屋の兄弟一推しの食材で作られたフルコースとなっております。
普段はお店に出ない兄弟も今日はお店に出ていたようです。
なんたって今日は彼らにとって特別な日、このお店で雇われた記念日なんだそうです。

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本日もご来店いただきましてありがとうございます。
お料理にご満足いただけましたら幸いでございます。
あ、そうそう、最近街の方では失踪事件が多くあるみたいですね。
つい先日もある孤児院の院長も行方不明になったようでして、物騒な世の中で困ったものです。
聞いたところによると失踪する前にサーカスの招待状が届いて喜んでいたとか、
今頃どこぞのサーカスで楽しんでいるのでしょうか、それとも…

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~ SMILE ~

Directed by
TAKUYA MATSUMOTO

Assistant Director by
SHOGO MATSUMOTO

Ending Theme
”Smile”- Nat King Cole

Story Writer by
TAKUYA MATSUMOTO

Film Maker and Music by
SHOGO MATSUMOTO

Assistant Staff by
SHINA MAYUMI
YUKI NAKATA
FUMIHISA NAKANE
SACHIE HIRANO
MIKI AOYAGI
ERI MATSUMOTO
YUSHIN NAKATSUKASA
MASAKO SANPEI

Website used
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Presents by

HACHICAFE🄬

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